Apple iPhoneXS
分解に使用している機種は[iPhoneXS 64GB/ゴールド/SIMフリー版]です。
Youtubeで動画も配信中。取付についてもご覧頂けます。
1.Lightningコネクタ両側のネジを外す
本体右上部のスリープボタンを長押して電源オフボタンを呼び出し、電源をオフにして置きます。
本体下部Lightningコネクタの両側に付いているネジを外します。ペンタローブ(星形)という特殊形状のネジのため専用のドライバが必要です。
※下部の小さい写真が有る場合、カーソルを合わせる(またはクリックする)と左側に大きい写真が表示されます。
2.フロントパネルを開く(1)
iPhone開封ツールのiSclackか吸盤を使用してフロントパネルを開きます。
iSclackの場合は写真の様にLightningコネクタ付近にセットしてレバーを握って開きます。
吸盤の場合はフロントパネルのLightning側につけ、片手でケースを押さえながら引っ張り、パネルと本体ケースに隙間を作ります。
iSclack,吸盤のどちらの場合でもパネルが割れているとパネルに吸盤が付かないので、iSclackの付属シートやガラス割れ分解補助シートなどを貼って吸着し易い状態にして作業をします。
Lightning下に隙間が出来たら写真3~4枚目の様に薄いヘラなどを差し込みます。
XSのフロントパネルは防水用に周囲が全てシールされているので極めて開きにくいです。どちらの場合でも隙間が出来たらヘラなどで開いた状態を維持する事が大切です。
3.フロントパネルを開く(2)
写真1枚目の(1),(2)の順に矢印に沿ってフロントパネルを本体ケースから分離します。開いている部分をヘラやピックなどで維持しつつ、別のヘラで少しずつ分離します。少し中身が見えたくらいで充分です。(3)に近づくとほぼ分離しなくなるので(1),(2)の矢印の先端付近まで開けばOKです。(2)の赤いマーク付近にはフロントパネルとロジックボードを接続しているケーブルがありますのでヘラなどを突っ込みすぎてダメージを与えないようにしましょう。
(1)(2)がおおよそ分離したらフロントパネルをLightningコネクタ側から1cmくらい隙間が出来る様に軽くハの字型に開きます(次項目に続きます
4.フロントパネルを開く(3)
フロントパネルが写真1枚目くらい開いたら先ほどの項目(3)の矢印方向にパネルを少し引きます。
上部でパネルを引っ掛けているツメ(写真2枚目)に引っ掛からなくなればOKですので1~2mmくらい方向に動けばOKです。
5.フロントパネルを開く(4)
写真1枚目程度までパネルが下にずれたら、パネル正面右側(項目3-(2)番側)を軸にして写真2から4枚目の様に開いていきます。
フロントパネルとロジックボード接続用ケーブルの長さが足りないため180°開かないので、写真4枚目の様に開いたフロントパネルを支える何かが必要です。ここではiPhone6シリーズ用のiHoldを使っていますが高さが合うものであれば何でもOKです。
※パネルと支えを輪ゴムで留めると作業しやすいです。
6.各種接続ケーブルを外す(1)
ロジックボードと他の部品を接続しているケーブルの固定板を外します。
固定板を押さえているネジ
(長さ1.3mm/頭の径1.9mm)
(長さ1.0mm/頭の径1.9mm)
(長さ3.7mm/頭の径2.2mm)
を外します。一部のネジにY000という特種なネジが使われていますので専用のドライバを使って取り外します。
ネジが外れたら固定板を取り除きます。
7.各種接続ケーブルを外す(2)
フロントパネルなどとロジックボードを接続しているケーブルを外します。
箇所の接続コネクタにヘラなどを引っ掛けて、ロジックボードから垂直に起こすようにして外します。
誤通電を防ぐためのバッテリーコネクタを最初に外すのがお薦めです。作業の邪魔であれば他のコネクタも外してしまって構いません。
コネクタ部分が外れたらフロントパネルを取り外しますが、ケーブル箇所が下のフロントカメラユニットと接着剤で張り合わされているので該当箇所のどちらのケーブルも切らないようにヘラなどで慎重に剥がして取り外します。
これでフロントパネルと本体側に分離します。使わない方は傷が付かないように置いておきます。
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iPhone7/8/X系などで使用されているY000型ネジに対応するドライバー。当サイトの特注品です。日本製のY000ドライバーは17年秋現在これしかないと思います。これがないとiPhone7系、iPhoneXは何も部品が外せません。iPhone8でも頻出。iPhone7/8/X分解の必需品です。
iPhone4~8/Xまで利用出来るペンタローブドライバです。当サイト別注品。もちろん信頼の日本製です。他に市場に出回っている中国製のヤツとは品質が断然違います。これが無いと開きません。
iSesamo【iPhone/iPod/iPad対応修理工具】分解工房オリジナルロゴ版
最薄部0.3mmのステンレス製作業用ヘラです。分解工房ロゴ入りのオリジナルモデルです。隙間にねじ込んだり起こしたりケーブルを剥がしたり地味に便利な逸品。定番のヘラセット(約0.5mm)よりも薄いです。
iFlex【iPhone/iPod/iPad対応修理工具】分解工房オリジナルロゴ版
0.3mmの薄さと硬さを両立し、分解工房版も好評なiSesamoの進化版として登場したiFlexです。薄さなんと0.15mmのステンレス製で、iSesamoでも入らなかった隙間にするする入ります。iSesamoより軟らかく、部品への攻撃性が少ないのが特徴。iSesamo程の硬さは無いので役割に応じて使い分けて下さい。全周シールでヘラを入れにくい6s以降のiPhone、ネジではなくツメなどできっちりと固定されているノートPCの開封時などにかなり便利です。
iSclack【iPhone5~X対応オープニングツール】分解工房オリジナルロゴ版
吸盤とてこの原理を利用してiPhoneやiPadなどのフロントパネルを簡単&安全に開ける工具です。イタリアのメーカーに依頼した当サイト特注のロゴ入りモデルです。割れたiPhoneなどを外しやすくするシール付属。値段は高いですが楽々作業をしたい、またiPadなど外しにくい機種で作業する方に。ケーブルを切りやすいiPhone5sや全周シール仕様のiPhone6s以降の機種に特にお薦めです。ガラス割れ時は付属のシート、若しくは別売りの分解補助シートをお使い下さい。
iHold EVO【iPhone/iPod/iPad対応修理工具】分解工房オリジナルロゴ版
Lightning端子を搭載したiPhone(5以降)を自由な角度で支えることが出来る専用ツールです。横開きのままFPCを外さなければならない7以降の固定、5sやSEのホームボタンの付け外し、他にもL字型での固定など想像以上に作業の自由度が上がります。言葉で説明するよりも写真を見て頂くのが早いと思いますので商品説明ページの写真を見て、使えそうでしたらどうぞ。数をこなす修理屋さんなどにお薦めします。
ガラス割れを起こしたiPhoneはiSclackや吸盤を付けても空気が抜けてしまい引っ張れない事が良く有ります。そこでガラス割れを起こしたiPhoneに貼り付けて開封を補助するシートを作りました。ガラスが割れていて交換時に心配、実際に吸盤などが付かなかった時に。ハサミで切って使えるユニバーサルサイズで5系~6/7/8Plusサイズまで対応。日栄化工さんの高品質シートを採用しています。貼ってある保護フィルムなどは剥がしてからお使い下さい。iSclackの付属シート代わりにも使えます。
iPhone関連のいろんな所で見掛けるプラスチック工具です。あまりに細かい作業が多いので今回はコレを使ってみました。適度な強度ですが先端がすぐダメになるので使い捨てと思って使って下さい。
Fender ピック×10枚 ティアドロップ MEDIUM-WHT
ピックです。ギターなどの演奏に。分解時の隙間の確保や作業補助にも便利です。
「静電気の帯電にデリケートな電子部品、プラスチックの取り扱いに最適。」との事でiPhoneの作業で大活躍。但し、力を入れすぎるとポキッと折れますのでご注意を。先端のスペアも売ってます。
各種ドライバーに着磁(磁力を着けてネジをくっつける)、脱磁(磁力を外す)が出来る便利アイテム。細かいネジの取付に重宝します。
静電気防止用の手袋。基板を直接触る時や乾燥した時期の作業に一つあると安心ですね。Mサイズもあります。
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