Apple iPhone7 Plus
分解に使用している機種は[iPhone7 Plus 128GB/Product RED/au版]です。
1.Lightningコネクタ両側のネジを外す
本体右上部のスリープボタンを長押して電源オフボタンを呼び出し、電源をオフにします。
本体下部Lightningコネクタの両側に付いているネジを外します。ペンタローブ(星形)という特殊形状のネジのため専用のドライバが必要です。
※下部の小さい写真が有る場合、カーソルを合わせる(またはクリックする)と左側に大きい写真が表示されます。
2.フロントパネルを開く(1)
iPhone開封ツールのiSclackか吸盤を使用してフロントパネルを開きます。
iSclackの場合は写真の様にホームボタン付近にセットしてレバーを握って開きます。
吸盤の場合はフロントパネルのホームボタン側につけ、片手でケースを押さえながら引っ張り、パネルと本体ケースに隙間を作ります。
iSclack,吸盤のどちらの場合でもパネルが割れているとパネルに吸盤が付かないので、iSclackの付属シートやガラス割れ分解補助シートなどを貼って吸着し易い状態にして作業をします。
ホームボタン下に隙間が出来たら写真3枚目の様に薄いヘラなどを差し込みます。
7のフロントパネルは埃などの侵入防止用に周囲が全てシールされているので極めて開きにくいです。どちらの場合でも隙間が出来たらヘラなどで開いた状態を維持する事が大切です。
3.フロントパネルを開く(2)
写真1枚目の(1),(2)の順に矢印に沿ってフロントパネルを本体ケースから分離します。ヘラで少しずつ分離します。少し中身が見えたくらいで充分です。(3)に近づくとほぼ分離しなくなるので(1),(2)の矢印の先端付近まで開けばOKです。(2)の赤いマーク付近にはフロントパネルとロジックボードを接続しているケーブルがありますので誤ってケーブルにダメージを与えないようにしましょう。ヘラなどを突っ込みすぎてはいけません。
(1)(2)がおおよそ分離したらフロントパネル上部(3)を矢印方向(ホームボタン方向)に少しずらす様に動かします。これもずらしすぎるとケーブルにダメージが出る場合があるので慎重に行いましょう。
4.フロントパネルを開く(3)
フロントパネルを開きます。
先ほどの項目(3)でも出たように方向にパネルを少し引き、写真2枚目くらいの位置までズレたら次にパネル正面右側(前項目(2)側)を軸にして写真3枚目の様に開きます。
フロントパネルとロジックボード接続用ケーブルの長さが足りないため180°開かないので、写真4枚目の様に開いたフロントパネルを支える何かが必要です。ここではiPhone6シリーズ用のiHoldを使っていますが高さが合うものであれば何でもOKです。
5.各種接続ケーブルを外す(1)
フロントカメラなどとロジックボードを接続しているケーブルの固定板を外します。
固定板を押さえているネジ
(長さ1.4mm/頭の径1.9mm)
(長さ1.1mm/頭の径1.9mm)
を外します。Y000という特種なネジが使われていますので専用のドライバを使って取り外します。
ネジが外れたら固定板を取り除きます。
6.各種接続ケーブルを外す(2)
フロントカメラなどとロジックボードを接続しているケーブルを外します。
箇所の接続コネクタにヘラなどを引っ掛けて、ロジックボードから垂直に起こすようにして外します。
iPhone7のコネクタ類は全てコネクタ周りにスポンジ状の保護カバーが配置されています。ヘラをコネクタに引っ掛ける時はスポンジの上にヘラを乗せてコネクタを引っ掛ける(ヘラの先でスポンジ部分を押している状態にしない)様にすると良いでしょう。
この記事に関係がある工具と部品のリストです。リンクをクリックするとAmazonでお買い物が可能です。
iPhone7/8/X系などで使用されているY000型ネジに対応するドライバー。当サイトの特注品です。日本製のY000ドライバーは17年秋現在これしかないと思います。これがないとiPhone7系、iPhoneXは何も部品が外せません。iPhone8でも頻出。iPhone7/8/X分解の必需品です。
iPhone4~8/Xまで利用出来るペンタローブドライバです。当サイト別注品。もちろん信頼の日本製です。他に市場に出回っている中国製のヤツとは品質が断然違います。これが無いと開きません。
iSesamo【iPhone/iPod/iPad対応修理工具】分解工房オリジナルロゴ版
最薄部0.3mmのステンレス製作業用ヘラです。分解工房ロゴ入りのオリジナルモデルです。隙間にねじ込んだり起こしたりケーブルを剥がしたり地味に便利な逸品。定番のヘラセット(約0.5mm)よりも薄いです。
iFlex【iPhone/iPod/iPad対応修理工具】分解工房オリジナルロゴ版
0.3mmの薄さと硬さを両立し、分解工房版も好評なiSesamoの進化版として登場したiFlexです。薄さなんと0.15mmのステンレス製で、iSesamoでも入らなかった隙間にするする入ります。iSesamoより軟らかく、部品への攻撃性が少ないのが特徴。iSesamo程の硬さは無いので役割に応じて使い分けて下さい。全周シールでヘラを入れにくい6s以降のiPhone、ネジではなくツメなどできっちりと固定されているノートPCの開封時などにかなり便利です。
ガラス割れを起こしたiPhoneはiSclackや吸盤を付けても空気が抜けてしまい引っ張れない事が良く有ります。そこでガラス割れを起こしたiPhoneに貼り付けて開封を補助するシートを作りました。ガラスが割れていて交換時に心配、実際に吸盤などが付かなかった時に。ハサミで切って使えるユニバーサルサイズで5系~6/7/8Plusサイズまで対応。日栄化工さんの高品質シートを採用しています。貼ってある保護フィルムなどは剥がしてからお使い下さい。iSclackの付属シート代わりにも使えます。
iSclack【iPhone5~X対応オープニングツール】分解工房オリジナルロゴ版
吸盤とてこの原理を利用してiPhoneやiPadなどのフロントパネルを簡単&安全に開ける工具です。イタリアのメーカーに依頼した当サイト特注のロゴ入りモデルです。割れたiPhoneなどを外しやすくするシール付属。値段は高いですが楽々作業をしたい、またiPadなど外しにくい機種で作業する方に。ケーブルを切りやすいiPhone5sや全周シール仕様のiPhone6s以降の機種に特にお薦めです。ガラス割れ時は付属のシート、若しくは別売りの分解補助シートをお使い下さい。
【iScrews】【分解ネジマップ/ネジ保管プレート】for iPhone (iPhone 7 Plus)
iPhone7Plusのネジが保管出来るネジマップです。iPhone本体のどの部分のネジかが図示されており、また収納用の穴はテープ状になっておりくっついて無くさない設計。ネジ外しが多めの分解にお薦め。手前味噌ですが弊社デジタルショップボーラでも出品中です。
iPhone関連のいろんな所で見掛けるプラスチック工具です。あまりに細かい作業が多いので今回はコレを使ってみました。適度な強度ですが先端がすぐダメになるので使い捨てと思って使って下さい。
Fender ピック×10枚 ティアドロップ MEDIUM-WHT
ピックです。ギターなどの演奏に。分解時の隙間の確保や作業補助にも便利です。
Appleのサービスマニュアルでは「Blackstick」という名前にて使用されている工具。静電気を帯電しにくいナイロン製で適度な硬さ、更に両端の片方はヘラ状、もう片方は尖っていてノートや携帯の分解にとにかく便利。こちらはmade in USAのものです。類似品があまりにも多くどれを選んだら良いかわからない、という声にお答えして分解工房公式店でも取扱を始めました。下の緑色のボタンからどうぞ。もちろん記事などで使われている本物です。
「静電気の帯電にデリケートな電子部品、プラスチックの取り扱いに最適。」との事でiPhoneの作業で大活躍。但し、力を入れすぎるとポキッと折れますのでご注意を。先端のスペアも売ってます。
各種ドライバーに着磁(磁力を着けてネジをくっつける)、脱磁(磁力を外す)が出来る便利アイテム。細かいネジの取付に重宝します。
静電気防止用の手袋。基板を直接触る時や乾燥した時期の作業に一つあると安心ですね。Mサイズもあります。
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